そらと暦のしくみ

占いの土台になっている、天体の動きと暦の話。

星占いを読んでいると「なぜそうなるのか」が飛ばされたまま話が進みます。ここではそこだけを説明します。
このページの図は、すべてその場で計算しています。手で描いた絵ではありません。数字を疑いたくなったら、同じ計算を自分で走らせて確かめられます。

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第 1 章

空のしくみ

星占いが使っているのは、地球から見た空の見え方です。実際の宇宙の姿とは少し違います。 その「見え方」がどう決まっているのかを、順番に見ていきます。

なぜ星座は12なのか

地球から見ると、太陽は1年かけて空を一周します。その通り道を 黄道 と呼びます。 正確には地球が太陽のまわりを回っているのですが、地上からは太陽のほうが動いて見えます。

この一周を12に割ったのが12星座です。一周が360度なので、ひとつぶんは30度。 太陽はだいたい1か月でひとつ進みます。12という数は、月の満ち欠けが1年に約12回あることから来ています。

計算しています…

星占いの牡羊座と、空の牡羊座は別物

ここが、いちばん誤解されているところです。 星占いでいう「牡羊座0度」は、春分の日に太陽がいる場所のことです。空に見える牡羊座の星の並びとは関係ありません。

そして春分点は、少しずつ動いています。地球の軸がコマのようにゆっくり首を振っているためで、これを 歳差 といいます。 1年に約50秒角。小さく見えますが、積み重なると大きい。

計算しています…

つまり、いま「牡羊座」と呼ばれている区画には、空では魚座の星が並んでいます。 これは星占いが間違っているという話ではありません。 西洋占星術は最初から「季節のどこか」を見ているので、星の並びとずれても困らない作りになっています。 星の並びのほうを基準にする流儀(インド占星術など)は、また別の答えを出します。

なぜ星は逆に動いて見えるのか

惑星が空を逆向きに進んで見える期間があります。これを 逆行 と呼びます。 実際に惑星が逆走しているわけではありません。地球も動いているので、追い越すとき・追い越されるときに、そう見えるだけです。

高速道路で隣の車を追い抜くとき、その車が一瞬うしろに下がって見えるのと同じことが、空で起きています。

計算しています…

なぜ生まれた時刻で「場面」が変わるのか

星占いでは、星の位置のほかに「人生のどの場面に出るか」を見ます。これは生まれた瞬間に 東の地平線から昇ってきていた場所を起点にして決めます。

地球は24時間で一周するので、地平線の景色は4分で1度動きます。 生まれた時刻が10分違えば2度半ずれる。1時間違えば15度ずれて、区画がひとつ変わることもあります。 時刻が分からないとこれが出せないのは、そういう理由です。

計算しています…

なぜ食は年に4回くらいなのか

新月は年に12回あります。もし月が太陽とまったく同じ道を通っていたら、毎回日食になるはずです。 そうならないのは、月の通り道が太陽の道から約5度傾いているからです。

食が起きるのは、2つの道が交わるあたりで新月や満月になったときだけ。 だいたい年に4回から6回に落ち着きます。

計算しています…

なぜ外側の星は「世代」の話になるのか

星占いでは、天王星・海王星・冥王星を「同じ年ごろの人に共通するもの」として扱います。 これは思想ではなく、単に動くのが遅いからです。

1年でどれだけ進むかを並べると、はっきりします。月は12回まわるのに、冥王星は1度ちょっとしか動きません。 同じ年に生まれた人は、外側の星がほぼ同じ場所にいます。だから個人差にならないのです。

計算しています…

第 2 章

暦のしくみ

東洋の占いは、星の位置ではなくを使います。 そして暦は、太陽と月という周期の合わない2つを、なんとか噛み合わせようとしてできています。 そのズレの処理を知ると、四柱推命や宿曜の作りが一気に分かります。

なぜ年の始まりが立春なのか

四柱推命や九星気学では、年が変わるのは1月1日ではなく立春です。 これは伝統というより定義の問題で、二十四節気は太陽の位置そのものだからです。

太陽の一周360度を24等分すると15度きざみ。その15度ごとの点に名前が付いているのが二十四節気です。 立春は太陽が315度に来た瞬間。春分は0度、夏至は90度、冬至は270度。 つまり節気は、日付ではなく角度です。

計算しています…

なぜ節気の日付は毎年ずれるのか

1年は365日ちょうどではなく、約365.2422日あります。余った0.2422日ぶん、節気の時刻は毎年およそ6時間ずつ後ろへずれていきます。 そして4年に一度うるう日を入れると、1日ぶん前に戻る。この階段を繰り返しています。

2025年に「節分が2月2日、立春が2月3日」と話題になったのは、この階段がたまたま日付の境目をまたいだからです。

計算しています…

なぜ旧暦に閏月があるのか

旧暦の1か月は、月の満ち欠けそのものです。新月から次の新月まで約29.53日。 これを12回並べると354日にしかならず、太陽の一年に11日足りません

放っておくと3年で1か月ぶんずれて、季節と暦が合わなくなります。 そこで数年に一度、月を1つ余分に入れる。それが閏月です。 どの月を増やすかは「中気を含まない月」という規則で決めます。

計算しています…

なぜ宿は27で、星座は12なのか

宿曜は月の通り道を27に分けます。西洋は同じ空を12に分けます。 どちらが正しいという話ではなく、何を基準に数えたかが違うだけです。

月が空を一周して同じ場所に戻るまで、約27.3日。1日に1つ進むと考えれば27に割るのが自然です。 いっぽう新月から次の新月までは約29.5日。この2つが違うのは、月が回っている間に地球も太陽のまわりを進んでしまうからです。

計算しています…

なぜ干支は60で一周するのか、なぜ時刻を直すのか

干支は十干(10種)と十二支(12種)の組み合わせです。ただし総当たりの120通りにはなりません。 2つが同時にひとつずつ進むので、10と12の最小公倍数である60で一周します。

もうひとつ、東洋の占いでは時刻を直すことがあります。時計の時刻は日本中どこでも同じですが、 太陽が真南に来る時刻は場所によって違うからです。東京と福岡では40分近く差があります。 さらに、地球の軌道が真円でなく地軸も傾いているため、太陽の南中は毎日わずかにずれます。この年間のうねりが 均時差 です。

計算しています…

第 3 章

どこまでが計算で、どこからが解釈か

ここまで読んだ方には、もう見えていると思います。 占いには、誰がやっても同じ答えになる部分と、そうでない部分があります。混ぜて語られることが多いので、分けておきます。

ここまでは計算です

天体の位置、地平線の位置、節気の瞬間、旧暦の日付、干支。これらは全部、天文と算術で決まります。 流派も好みも関係ありません。同じ生年月日を入れれば、誰が計算しても同じ数字が出ます。

だから検算ができます。星読みは、外の資料と突き合わせられる項目をテストにしてあります。 二至二分の太陽の位置、過去36年ぶんの旧正月、中秋の名月、閏月、日の干支の基準日。 合わなければ、それはこちらの間違いです。

計算しています…

ここからは解釈です

「牡羊座はまっさきに動く」「土星は時間をかけて鍛える」。 こうした意味づけに、天文学的な根拠はありません。長い時間をかけて積み上げられた、たとえ話の体系です。

たとえ話が無意味だという話ではありません。 自分を眺めるための言葉として、よくできています。ただ、物理の話ではない。そこは分けて受け取ったほうが、たぶん健康です。

解釈の側は、流派によって答えが割れます。星読みがどちら側を採ったかは、正直に書いてあります。

読み込んでいます…

だから、使った暦を隠さない

東洋の占いは、どの暦をどう解釈したかで答えが変わります。 節入りの瞬間をどこに置くか。日付の境目を何時にするか。時刻を直すかどうか。 ここを伏せて結果だけ出されると、読んだ人は確かめようがありません。

だから星読みは、節入りの瞬間も、旧暦の日付も、太陽で見た時刻も、全部画面に出しています。 気持ちの問題ではなく、検証できる形にしておくためです。

占いは、これから起きることを言い当てるものではなく、自分を眺める角度をひとつ増やすための道具です。 書いてあることが当たっていないと感じたら、そちらが正しいと思ってください。

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